2026/8/21 更新

子どもの手足や関節の痛みには、成長痛、運動による負担、けが、感染症、関節の炎症など、さまざまな原因があります。痛みだけで病気と決めつける必要はありませんが、痛み方や一緒に出ている症状を確認することが大切です。
まず見るポイントは、「いつから」「どこが」「左右どちらか」「朝と夜で違うか」「腫れや発熱があるか」です。
日中は元気に遊べて、夜だけ脚を痛がり、翌朝には普段どおりであれば成長痛に近い経過です。一方、片側だけ痛む、歩けない、関節が腫れる、発熱や発疹がある場合は医療機関で確認した方が安心です。
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 痛む時間 | 夕方・夜だけか、朝や日中も続くか |
| 痛む場所 | 膝、足首、かかと、股関節、手首など場所がはっきりしているか |
| 見た目 | 腫れ、赤み、熱感、あざ、変形がないか |
| 動き | 歩きにくい、足を引きずる、関節を動かしにくいか |
| 全身症状 | 発熱、発疹、強い疲れ、食欲低下、体重減少がないか |
成長痛は、幼児期から学童期にみられることが多い、主に脚のくり返す痛みを指す言葉です。
ただし、骨が伸びること自体が直接痛みを起こすと単純に説明できるものではなく、運動量、疲れ、筋肉への負担、体質などが関係すると考えられています。
典型的には、夕方から夜に太もも、膝の周り、すね、ふくらはぎなどを痛がり、さすったり温めたりすると落ち着きます。翌朝には痛みが消え、日中は普通に歩いたり遊んだりできることが多いです。
一方で、朝から痛い、関節が腫れる、同じ場所が何日も痛い、発熱を伴う場合は、成長痛だけでは説明しにくいことがあります。「成長痛だろう」と決めつけず、痛みのパターンを見て判断しましょう。
| 比較する点 | 成長痛で多い経過 | 受診を考えたい経過 |
|---|---|---|
| 時間帯 | 夕方から夜に痛み、翌朝は軽い | 朝のこわばりや痛み、日中も続く |
| 場所 | 両脚に出る、場所が変わることがある | 片側の同じ場所にくり返す |
| 見た目 | 腫れ・赤み・熱感は目立たない | 腫れ、赤み、熱感、変形がある |
| 活動 | 日中は普段どおり動ける | 歩けない、足を引きずる、運動できない |
| 全身症状 | 発熱や体重減少はない | 発熱、発疹、強いだるさ、あざがある |
痛みの強さだけでなく、腫れや発熱、歩き方の変化を合わせて見ることが重要です。
次のような症状がある場合は、成長痛よりも、けが、感染、関節炎、骨や血液の病気などを確認する必要があります。
これらは特定の病気を意味するものではありません。
ただ、医師が原因を見分けるための重要なサインです。いつもの痛み方と違うと感じたら、早めに相談してください。

子どもの手足や関節の痛みには、けがや運動による一時的な痛みから、感染症、関節の炎症、まれな病気までさまざまな原因があります。
痛みだけで病気を判断することはできませんが、痛む場所、続いている期間、腫れや発熱の有無、歩き方の変化を確認することが大切です。
転倒、打撲、捻挫、骨折、使いすぎによる痛みは、子どもの手足の痛みでよくみられます。
スポーツをしている子どもでは、膝、足首、かかと、すねなどに痛みが出ることがあります。
特徴的な症状:
家庭で気づくポイント:
「いつから痛いか」「どの動きで痛むか」「腫れや内出血があるか」を確認しましょう。
スポーツ後だけ痛むのか、日常生活でも痛むのかも大切な手がかりです。
受診の目安:
強い痛み、腫れ、変形、歩けない、手足を動かせない場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
痛みが数日たっても改善しない場合や、同じ場所の痛みを繰り返す場合も相談をおすすめします。
風邪やインフルエンザなどの感染症では、発熱とともに筋肉痛や関節痛が出ることがあります。
多くは全身症状の一部として一時的にみられますが、関節や骨に感染が起きている場合は早めの対応が必要です。
特徴的な症状:
家庭で気づくポイント:
発熱の有無、痛む関節の腫れ、赤み、熱感を確認しましょう。
「痛がって歩かない」「関節を動かすと強く泣く」場合は注意が必要です。
受診の目安:
高熱がある、関節が強く腫れている、赤く熱を持っている、痛みで動かせない場合は早めに小児科または整形外科を受診してください。
ぐったりしている、水分が取れない場合は救急受診も検討します。
幼児から小学生では、突然足を引きずる、股関節・太もも・膝を痛がる場合に、単純性股関節炎などが考えられます。
多くは一時的な経過ですが、似た症状を示す病気と区別することが大切です。
特徴的な症状:
家庭で気づくポイント:
子どもは股関節の痛みを「膝が痛い」「足が痛い」と表現することがあります。
痛みの場所だけでなく、歩き方、階段の上り下り、座り方の変化も見てください。
受診の目安:
足を引きずる状態が続く、痛みで歩けない、発熱を伴う、夜間も強く痛がる場合は、早めに小児科や整形外科を受診しましょう。
ペルテス病、大腿骨頭すべり症、化膿性股関節炎など、早めの評価が必要な病気と区別する必要があります。
若年性特発性関節炎(JIA)は、16歳未満で発症し、6週間以上続く原因不明の慢性関節炎です。
子どもの関節痛の中では頻度が高い病気ではありませんが、関節の腫れや朝のこわばりが続く場合は確認が必要です。
特徴的な症状:
家庭で気づくポイント:
朝に動きにくそうにしていないか、関節が腫れていないか、痛みが何週間も続いていないかを確認しましょう。
発熱や発疹を伴う病型もあります。
受診の目安:
関節の腫れや痛みが続く、朝のこわばりがある、歩き方に変化がある場合は、小児科や小児リウマチを診る診療科へ相談しましょう。
早めに治療につながることで、関節の機能を守りやすくなります。
まれですが、白血病などの血液疾患で、骨や関節の痛みがみられることがあります。
痛みだけで判断することはできませんが、発熱や顔色の悪さ、あざのできやすさなどが重なる場合は注意が必要です。
特徴的な症状:
家庭で気づくポイント:
痛みの場所だけでなく、全身の様子を確認しましょう。
元気がない、体重が減っている、普段より疲れやすい、あざが増えている場合は、痛み以外の症状も受診時に伝えることが大切です。
受診の目安:
骨や関節の痛みに加えて、発熱、顔色の悪さ、あざ、強い疲労感、食欲低下が続く場合は、早めに小児科を受診してください。
必要に応じて血液検査などで確認します。
ファブリー病など一部のライソゾーム病では、手足の先の痛みやしびれがみられることがあります。
ただし、手足が痛いだけで希少疾患を疑う必要はありません。
ほかの症状や家族歴とあわせて、医師が必要に応じて鑑別します。
特徴的な症状:
家庭で気づくポイント:
痛みが運動やけがと関係なく繰り返されるか、暑い日や発熱時に悪化するかを確認しましょう。
手足の痛みに加えて、汗のかきにくさ、腹痛、皮膚の症状、家族にも似た症状がある場合は、診察時に伝えると参考になります。
受診の目安:
手足の痛みが繰り返し続く、痛みの原因がはっきりしない、ほかの全身症状や家族歴がある場合は、まず小児科に相談しましょう。
必要に応じて、専門外来や遺伝・代謝を診る診療科へ紹介されることがあります。

迷ったときは、まず小児科に相談できます。
けがや歩き方の異常が中心なら整形外科、関節の腫れや発熱が続く場合は小児科から小児リウマチや専門科へつながることがあります。
| 状況 | 対応の目安 |
|---|---|
| 夜だけ脚を痛がり、翌朝は普段どおり | 痛みの頻度を記録しながら経過を見る。繰り返す場合は小児科へ |
| けがの後に痛い、腫れた、動かしにくい | 整形外科または小児整形外科で相談 |
| 歩けない、足を引きずる、片側だけ強く痛い | 早めに小児科・整形外科を受診 |
| 関節の腫れ・赤み・熱感、朝のこわばりがある | 小児科に相談し、必要に応じてリウマチ専門へ |
| 高熱、強い痛み、ぐったり、発疹、あざがある | 救急外来を含め、早めの受診を検討 |
地域によって診療体制は異なります。
強い痛みで歩けない、関節が大きく腫れている、高熱でぐったりしている場合は、通常の予約外来を待たず救急相談や救急受診を考えてください。
診察では「痛みの記録」が役立ちます。
子どもは痛みをうまく説明できないことがあるため、保護者が見た様子をメモしておくと原因の見極めにつながります。
痛い場所をスマートフォンで撮影しておく、痛みが出た時間を数日分メモする、といった方法も役立ちます。
A. 成長痛のこともありますが、痛みだけで決めつけることはできません。
夜に脚を痛がり、翌朝は元気に動ける場合は成長痛に近い経過です。腫れ、発熱、歩きにくさがある場合は受診を検討しましょう。
A. 成長痛は夕方から夜に出て、翌朝には軽くなることが多いです。病気による痛みでは、朝のこわばり、日中の痛み、同じ場所の持続痛、関節の腫れや赤みがみられることがあります。
A. 迷う場合は小児科が最初の相談先です。
けがや骨・関節の問題が強い場合は整形外科、関節の腫れや発熱が続く場合は小児科から専門科を紹介してもらう流れが安心です。
A. 風邪などの感染症でも痛みは出ます。
ただし、高熱、強い関節痛、ぐったり、発疹、関節の腫れがある場合は、早めに小児科へ相談してください。
A. 軽い筋肉痛なら休息で改善することがあります。
痛みが同じ場所に続く、腫れる、走れない、練習量を減らしても改善しない場合は、スポーツ障害や疲労骨折などの確認が必要です。
子どもの手足や関節の痛みには、成長痛、運動による負担、けが、感染症、関節炎など多くの原因があります。
多くは一時的な痛みですが、痛みの続き方や一緒に出る症状によっては医療機関での確認が必要です。
成長痛は、夜に脚を痛がり翌朝には普段どおり動けることが多い一方、朝の痛み、関節の腫れ、発熱、足を引きずる様子がある場合は自己判断を避けましょう。気になる症状は、痛む場所、時間帯、歩き方、発熱の有無を記録し、まず小児科や整形外科に相談してください。
病名が分かった後に、治療や生活上の工夫、医療・福祉制度について詳しく知りたい場合は、かんしん広場の関連情報も参考になります。
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