「赤ちゃんの頭の形・大きさ」 前編
松戸市立総合医療センター 小児脳神経外科医 宮川 正 先生

2026/7/22 公開

松戸市立総合医療センター 小児脳神経外科医の宮川先生に
「赤ちゃんの頭の形・大きさ」を中心にお話を聞いていきたいと思います。

前編では、宮川先生のご経歴や紹介、赤ちゃんの頭の形・大きさに関する基本情報、家庭での観察などを紹介します。


宮川 正 先生 プロフィール

宮川 正(みやがわ ただし)先生

松戸市立総合医療センター 小児脳神経外科 小児脳神経外科医


  • 1993年 浜松医科大学 卒業
  • 米国 Memorial Sloan Kettering Cancer Center(メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター)留学
  • 米国 University of Miami 留学
  • 米国 University of Washington 留学
  • 2014年 松戸市立総合医療センター(旧 松戸市立病院)小児脳神経外科 部長就任

専門分野

  • 小児脳神経外科
  • 小児脳腫瘍
  • 頭蓋縫合早期癒合症 など 

資格

  • 日本脳神経外科学会 専門医・指導医
  • 日本小児神経外科学会 認定医 など

目次

宮川先生のご専門とご経歴・基本理解

先生のご専門分野と、これまでにどのような赤ちゃんや小さなお子さんの診療をされてきたか教えてください。

小児の脳神経外科領域を専門に、赤ちゃんから小さなお子さんまで、頭の形や大きさ、頭蓋骨の発達、脳や脊髄に関わる病気を中心に診療しています。


なかでも、頭囲が急に大きくなる水頭症や、頭蓋骨の縫合線が早く閉じてしまう頭蓋縫合早期癒合症、向き癖などによる頭の形の変化について相談を受けることがあります。

赤ちゃんは自分の症状を言葉で伝えることができません。そのため、頭囲の成長曲線や頭の形、ミルクの飲み方、機嫌、嘔吐の有無などを総合的に見ながら、病気が隠れていないかを確認していくことが大切です。親御さんが「いつもと違う」と感じる気づきも、診療の大切な手がかりになります。


私は、子ども達の脳と神経の専門医として、赤ちゃんから小さなお子さんまで、頭の形やサイズ、脳や背骨に関わる病気を中心に診察しています。

なかでもよくご相談いただくのは、「頭が急に大きくなった(水頭症)」「頭の骨のつなぎ目が通常より早くくっついてしまった(頭蓋縫合早期癒合症)」といった病気や、向き癖による頭の形のゆがみについてです。


赤ちゃんは「ここが痛い」「気持ち悪い」と自分の言葉で伝えることができません。そのため、頭囲の成長グラフや頭の形だけでなく、ミルクの飲み具合、ご機嫌、吐いていないかなどをトータルでチェックして、病気が隠れていないかを見極めることがとても大切です。ママやパパが感じる「なんだかいつもと違うかも?」という直感も、私たちにとってすごく重要なヒントになります。


「赤ちゃんの頭の形・大きさ」というテーマについて、親御さんからはどのような不安の声が多いのでしょうか。

赤ちゃんの頭については、「他の子より頭が大きい気がする」「急に大きくなっているように見える」「後頭部の片側だけが平らになっている」「向き癖が強く、頭の形がゆがんで見える」といった相談が多くあります。
健診で頭囲を測ったときに成長曲線から外れそうだと指摘され、不安になって受診されるご家族もいます。

一方で、赤ちゃんの頭の大きさや形には個人差があります。頭の形が少し平らに見えるからといって、すぐに大きな病気を考える必要があるわけではありません。
大切なのは、頭囲が成長曲線に沿って増えているか、頭の形に左右差が強く出ていないか、ミルクの飲みや機嫌、発達などにいつもと違う変化がないかをあわせて見ることです。


赤ちゃんの頭に関しては、ママやパパから次のようなご相談をよくいただきます。

  • 「ほかの子より頭が大きい気がする」
  • 「最近、急に大きくなったかも?」
  • 「後頭部の片側だけが平らになっている」
  • 「いつも同じ方向ばかり向いていて、頭の形がゆがんで見える」


また、健診で「成長グラフのカーブから外れそうです」と言われて、とても心配になって来院されるご家族もたくさんいらっしゃいます。

でも、赤ちゃんの頭のサイズや形には、本当にいろいろな「個性(個人差)」があります。
頭が少し平らに見えるからといって、すぐに深刻な病気を心配しなくても大丈夫です。


大切なのは、その時の大きさや形だけでなく、「グラフの推移」や「日々の様子」と合わせて考えることです。頭の大きさが成長グラフのカーブに沿って大きくなっているか、極端な左右差がないか。そして何より、ミルクの飲み具合やご機嫌、毎日の成長に「いつもと違う様子」がないかを、トータルで見守っていくことがとても重要です。


頭囲・頭の形の「ふつうの範囲」を知る

月齢・年齢に応じた赤ちゃんの頭囲の成長には、どのような目安がありますか。個人差として見てよい範囲についても教えてください。

赤ちゃんの頭囲は、母子手帳などに記載されている成長曲線に沿って確認します。


頭囲を測るときは、眉毛の上あたりの前頭部から、後頭部のいちばん出っ張っている部分を通るように、頭のまわりの最大径を測ることが大切です。
測る位置がずれると数値も変わってしまうため、できるだけ同じ方法で測定することが重要です。


目安として、生まれたときの頭囲は男の子で約36センチ女の子で32〜33センチ程度とされます。
その後、生後1〜3か月頃までは1か月に約2センチ、4〜6か月頃までは1か月に約1センチ、7〜12か月頃までは1か月に約0.5センチずつ大きくなっていきます。


成長曲線では、マイナス2SDからプラス2SDの範囲に約96%のお子さんが入ります。この範囲内で、頭囲が曲線に沿って増えている場合には、多くは個人差の範囲として見てよいと考えられます。ただし、範囲内かどうかだけでなく、急に増えていないか、身長や体重の伸び方と比べて頭囲だけが大きく増えていないかを見ることも大切です。


赤ちゃんの頭の大きさは、母子手帳にある「成長グラフ(頭囲曲線)」を使って確認していきます。


【正しい測り方のコツ】

頭のサイズを測るときは、「眉毛の少し上」から「後頭部の一番出っ張っているところ」をぐるっと一周して、一番長くなるように測ります。メジャーの位置が少しでもズレると測定値が変わってしまうため、「毎回同じ測り方をする」ことがとても大切です(データのブレをなくすのがポイントです!)。


【成長ペースの目安】

生まれたときの頭のサイズは、男の子で約36センチ、女の子で32〜33センチくらいが目安です。その後は、次のようなペースで大きくなっていきます。


生後1〜3ヶ月頃: 1ヶ月に約2センチずつアップ

生後4〜6ヶ月頃: 1ヶ月に約1センチずつアップ

生後7〜12ヶ月頃: 1ヶ月に約0.5センチずつアップ


【どこまでが「個性」?】

母子手帳のグラフを見ると、色が塗られている帯のような範囲がありますよね。専門用語では「マイナス2SD〜プラス2SD」と呼ぶのですが、約96%の赤ちゃんがこの範囲に収まります。サイズがこのゾーンの中にあり、グラフのカーブに沿って大きくなっていれば、基本的には「その子の個性」と考えて大丈夫です。

ただし、気をつけていただきたいポイントがあります。それは「範囲内に入っているかどうか」だけを見るのではなく、「急激にグラフの線が上に向かって(大きくなって)いないか」や、「身長や体重の伸びと比べて、頭だけが極端に大きくなっていないか」をチェックすることです。頭のサイズ単体ではなく、体全体の成長バランスとあわせて見守ってあげてください。


生まれてすぐの時期から乳児期にかけて、赤ちゃんの頭の形や大きさはどのように変化していくものなのでしょうか。

赤ちゃんの頭は、出生直後から乳児期にかけて大きく変化します。


頭の骨はまだやわらかく、脳の成長に合わせて頭囲も大きくなっていきます。
特に生後数か月は頭囲の伸びが大きく、成長曲線に沿ってしっかり増えていく時期です。

また、赤ちゃんは寝ている時間が長いため、同じ向きばかりで寝ていると、後頭部の一部が平らに見えることがあります。これは向き癖による斜頭症としてよくみられるもので、頭の骨がやわらかい時期だからこそ起こりやすい変化です。

ただし、頭の形の変化の中には、単なる向き癖ではなく、頭蓋骨の縫合線が早く閉じてしまう頭蓋縫合早期癒合症などが隠れていることもあります。頭の形だけで判断するのではなく、前頭部の出っ張りや耳の位置、頭囲の増え方などをあわせて見ていく必要があります。


生まれてすぐから乳児期にかけて、赤ちゃんの頭の形やサイズは本当にダイナミックに変化していきます。


【脳の成長とサイズのアップ】

この時期の赤ちゃんの頭の骨はまだとてもやわらかく、頭の中の「脳」がグングン成長するのに合わせて、頭全体のサイズも大きくなっていきます。特に生後数ヶ月は一番成長スピードが早い時期なので、成長グラフのカーブに沿ってしっかり大きくなるのが特徴です。


【睡眠時の姿勢と頭の形】

また、赤ちゃんは1日の大半を寝て過ごします。いつも同じ方向ばかり向いている(向き癖がある)と、下になっている後頭部が平らになってしまうことがあります。これは「斜頭(しゃとう)」と呼ばれるもので、頭の骨がやわらかい時期だからこそ起こりやすい、よくある変化です。


【複数のポイントを組み合わせてチェック】

ただ、注意していただきたいのは、頭のゆがみが「単なる向き癖」ではないケースもあるということです。中には、最初にお話しした「頭の骨のつなぎ目が通常より早くくっついてしまう病気(頭蓋縫合早期癒合症)」が隠れていることもあります。そのため、パッと見の「頭の形」だけで判断するのではなく、次のようなポイントもあわせて見ることが大切です。


  • おでこが不自然に出っ張っていないか?
  • 左右の耳の位置が大きくズレていないか?
  • 頭のサイズが急激に大きくなっていないか?


このように、ひとつの情報だけで判断せず、複数のポイント(データ)を掛け合わせてトータルでチェックしていくことが、病気を見逃さないためのカギになります。


「自然な個人差として見てよい頭の大きさ・形」と、「受診して確認したほうがよいケース」は、どのように考えればよいでしょうか。

頭の大きさについては、成長曲線に沿って増えていて、身長や体重の成長とも大きなずれがない場合には、個人差として見てよいことが多いです。


頭が少し大きめ、小さめに見える場合でも、マイナス2SDからプラス2SDの範囲内に入り、曲線に沿って成長しているのであれば、過度に心配する必要はありません。

一方で、頭囲が急に大きくなっている場合には注意が必要です。たとえば1週間で1.25センチ以上大きくなるような急な増加がある場合や、プラス2SDのラインを超えそうな勢いで増えている場合には、早めに小児科で相談してください。身長や体重は成長曲線に沿っているのに、頭囲だけが目立って大きくなっている場合も確認が必要です。


頭の形については、向き癖による変形であれば緊急性が高いことは多くありません。
ただし、後頭部の片側が平らなだけでなく、前頭部の突出や耳の位置のずれがある場合には、頭蓋縫合早期癒合症などとの鑑別が必要になることがあります。


▼乳幼児(男子)身体発育曲線(頭囲)

【「その子の個性」として見守ってOKなケース】 

頭のサイズが「成長グラフのカーブ」に沿って大きくなっていて、身長や体重の増え方とも大きなズレがない場合は、基本的には「個性(個人差)」と考えて大丈夫です。 周りの子と比べて少し大きめ・小さめに見えても、グラフの色付きゾーン(マイナス2SD〜プラス2SD)の中にあり、その子なりのカーブに沿って成長しているなら、過度に心配しなくても大丈夫です。


【早めに小児科へ!頭の「大きさ」の受診サイン】 

気をつけていただきたいのは、データの傾向から外れるような「急激な変化」です。次のような場合は、早めに小児科でご相談ください。

  • 1週間で「1.25センチ以上」急激に大きくなった
  • グラフの一番上の線(プラス2SD)を上へ突き抜けそうな勢いで増えている
  • 身長や体重はグラフ通りなのに、「頭のサイズだけ」が目立って大きくなっている


【病院で確認したい!頭の「形」の受診サイン】

 「向き癖」による頭のゆがみであれば、すぐにどうこうなるような緊急性は高くないことがほとんどです。 ただし、後頭部の片側が平らなだけでなく、「おでこが不自然に出っ張っている」「左右の耳の位置が大きくズレている」といった症状がセットになっている場合は要注意です。 これらは、単なる向き癖ではなく、別の病気(頭蓋縫合早期癒合症など)が隠れていないか、医師の目でしっかり確認してもらうべき重要なサインとなります。


赤ちゃんの頭の形・大きさの家庭での確認

親御さんが家庭で確認しておくとよいポイントには、どのようなものがありますか。

家庭で確認していただきたいのは、頭囲の数値だけではありません


頭囲が成長曲線に沿って増えているか、急に大きくなっていないかに加えて、赤ちゃんの全体の様子を見ることが大切です。

特に大切なのは、「いつもと違う」という親御さんの気づきです。ミルクの飲みが悪い、機嫌が悪い、視線が合いにくい、なんとなく元気がない、嘔吐が続くといった変化がある場合には、頭の大きさや形の問題だけでなく、体調全体のサインとして受け止める必要があります。

手足の動きの左右差などは、一般のご家庭で判断するのは難しいこともあります。そのため、まずはミルクをいつも通り飲めているか、機嫌が普段と違わないか、嘔吐がないか、目が合うかといった日常の変化に注目するとよいでしょう。


【数字だけでなく、赤ちゃんの「全体像」を】

お家でぜひ確認していただきたいのは、「頭のサイズ」という数字(データ)だけではありません。グラフのカーブに沿って大きくなっているか、急な変化がないかのチェックに加えて、「赤ちゃんの全身の様子」をあわせて見ることが何より大切です。


【最強のセンサーは、ママ・パパの「いつもと違う」という直感】

データ分析の世界でも「普段のパターンからのズレ」を見つけることがとても重要なのですが、それと同じように、一番近くにいるママやパパの「なんだかいつもと違うかも?」という直感は、私たち医師にとって病気を見つけるための強力なヒントになります。

たとえば、次のような変化には注意してみてください。


  • ミルクの飲みが悪い
  • なんだかご機嫌ななめなことが多い
  • 視線が合いにくい
  • いつもより元気がない
  • 吐く(嘔吐)ことが続く


こうした変化は、頭の形やサイズの問題だけでなく、体全体のSOSのサインかもしれません。


「他の子より頭が大きい気がする」「急に頭が大きくなった気がする」「形が違う気がする」と感じたとき、親御さんはその不安をどのように客観的に捉えるとよいでしょうか。

赤ちゃんの頭の大きさや形は、見た目だけで判断すると不安が大きくなりやすいものです。


まずは母子手帳の成長曲線を確認し、頭囲がどの位置にあるのか、前回からどのくらい増えているのかを見るとよいでしょう。
数値として記録しておくことで、急な変化なのか、もともとの個人差なのかを確認しやすくなります。


頭の形については、スマートフォンなどで写真を残しておくことも役立ちます。
正面、横、上からなど、できるだけ同じ角度で1か月に1回程度撮影しておくと、形の変化をあとから比較しやすくなります。医師に相談するときにも、写真があると経過を伝えやすくなります。

ただし、写真だけで病気かどうかを判断することはできません。頭囲の推移、頭の形、ミルクの飲み方、機嫌、嘔吐、発達の様子などをあわせて、気になることがあれば小児科で相談してください。


【1. 「なんとなく」を「数字」で見える化する】 

まずは母子手帳の「成長グラフ」を開いてみましょう。今のサイズがどの位置にあるか、前回からどれくらい大きくなったかを点と線で記録してみてください。「なんとなく大きい気がする」という感覚を、数字やグラフという「データ」に落とし込むことで、それが「急激な変化」なのか、「もともとの個性」なのかを冷静に捉えやすくなります。


【2. スマホのカメラで「定点観測」をする】 

頭の形については、スマホでの写真記録がとても役立ちます。 ポイントは、「正面・横・上」から、できるだけ【同じ角度・同じ条件】で、1ヶ月に1回くらい撮影することです。条件を揃えて比較することで過去からの変化が一目でわかるようになります。小児科で先生に相談するときも、経過がスムーズに伝わる心強いツールになります。


【3. ひとつのデータだけで判断しない】 

とても便利な写真ですが、「写真(見た目)だけ」で病気かどうかを判断することはできません。 頭のサイズのグラフ推移、頭の形に加えて、日々の様子(複数のデータ)を掛け合わせることが大切です。記録を続ける中で、少しでも「やっぱり気になるな」と思うことがあれば、抱え込まずにいつでも気軽に小児科で相談してください。


「向き癖」「斜頭症」「短頭症」など、赤ちゃんの頭の形の変化にはどのような特徴がありますか。家庭で気づきやすい見分け方や、日常でできる工夫があれば教えてください。

赤ちゃんは同じ向きで寝ることが多いと、後頭部の片側が平らになることがあります。

これが向き癖による斜頭症です。


後頭部全体が平らに見える場合には、短頭症として気づかれることもあります。多くは赤ちゃんの頭の骨がやわらかい時期に、寝る姿勢の影響で起こる変化です。


一方で、頭蓋縫合早期癒合症では、単に後頭部が平らになるだけではなく、平らになっている側とは反対側の前頭部が出っ張って見えたり、耳の位置が左右でずれて見えたりすることがあります。全体として台形のような頭の形に見える場合には、向き癖だけではない可能性も考えます。


家庭でできる工夫としては、同じ向きばかりで寝かせないように、声をかける方向や寝る向きを少し変えることがあります。
また、起きている時間に抱っこをする時間を増やすことも、同じ部分に圧がかかり続けることを避ける助けになります。ただし、無理に頭の形を押したり、自己判断で強く矯正しようとしたりする必要はありません。


心配な場合には、写真や頭囲の記録を持って相談してください。


【よくあるパターン:向き癖による「斜頭症」「短頭症」】

赤ちゃんの頭の骨はまだとってもやわらかいため、寝ている姿勢の「圧力」が同じ場所にずっとかかり続けると、形が変化することがよくあります。


斜頭蓋: いつも同じ方向を向いて寝ていることで、後頭部の「片側だけ」が平らになる状態。

短頭蓋: 仰向けで寝ることが多く、後頭部の「全体」が平らになる状態(いわゆる「絶壁頭」として気づかれることが多いです)。


これらは、骨がやわらかい時期ならではの自然な変化であることがほとんどです。


【要注意のパターン:上から見て「台形」になっているか】

一方で、頭蓋縫合早期癒合症の場合は、少し違う特徴が現れます。ただ後頭部が平らになるだけでなく、「平らになっている側とは反対側のおでこが出っ張っている」「左右の耳の位置がズレている」といった特徴が組み合わさり、頭を上から見たときに「台形」のように見えることがあります。こうした複数のサインがある場合は、単なる向き癖ではない可能性があるので、医師のチェックが必要です。


【お家でできる工夫:頭にかかる「圧力」を分散させる】

頭の形をまるく保つためには、同じ部分にばかり圧力がかからないように、日常の「環境」を少し変えてあげるのがポイントです。


  • 向きを変える: ベッドに寝かせる向きを逆にしたり、ママ・パパが声をかける方向を変えたりして、いつもと違う方向を向くように誘導してみましょう。
  • 抱っこの時間を増やす:首が座った後、 起きている間はなるべく抱っこをして、後頭部への負担をリセットする時間を作ってあげるのも効果的です。


少しでも「うちの子、大丈夫かな?」と心配なときは、これまでにお話しした「スマホの写真」や「頭のサイズの記録」といったデータを持って、
気軽にかかりつけ医に相談してください。


後編では、受診の目安と医療機関での相談、ヘルメット治療について、先生からのメッセージを紹介します。

詳細は下記からご覧ください。

〒270-2296 千葉県松戸市千駄堀993番地の1
松戸市立総合医療センター

小児脳神経外科 医師
宮川 正 先生

インタビュー・作成
一般財団法人 日本患者支援財団 運営事務局